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アロワナのサイズと育成について

70cmオーバーレッドアジアアロワナ育成について

レッド系アジアアロワナを70cm以上に成長させるには、幼魚より特定の飼育方法に従って5~6年以上にわたり育成することが必要だと考えられる。70cmオーバーのレッド系アジアアロワナの存在はごくごく稀である。1992年以来、22年以上にわたり、アロワナ専用水槽を作り続けてきた当社であるから、確かな認識がその事実に対してある。70cmオーバーの龍魚は日本人の現在の体格に例えると、190cm以上の人にあたると確率論から置換できると思う。180cm以上の人が10人に1人だとすると、190cm以上の人は数千人に1人ではないか。大規模な中学校や高校においても、全校に1人いるかどうかであろう。

自称、他称を含めて、あるいはネットで70cmオーバーのレッドアロワナの存在は、全国的に多々、伝聞、広告されてきた。しかし、実際に正確に光学機器を使って計測すると70cmオーバーのそれはほとんど存在しない。1992年のアジアアロワナのサイテスによると飼育解禁以来、サイテスに基づく輸入動態から勘案すると、年間平均3500匹として、のべ6万匹~8万匹のアジアアロワナが輸入されてきたことは明らかだ。著名な輸入ショップであるラフレシア等、数件だけについても、毎年千匹単位でコンスタントに輸入を繰り返してきたことからも、これは明らかである。その数万匹のうち、実測で70cmオーバーが確認されたものはせいぜい数匹~10匹であると推定される。正に数千分の一の確率である。このように推定できる根拠は、22年間にわたりアロワナ専用水槽にかかわってきた、関東建鉄代表である私がその間に確認できた70cmオーバーはまだ3匹だけである。22年間でたった3匹である。私が全国の巨大アロワナをほとんど見てきたとはとても強弁できない。しかし、仕事柄、目撃してきた数千匹のうち3匹である。よって比例、確率的に数千分の1の確率であると主張できるのである。

65cm止まりだった「70cmアロワナ」

70cmオーバーをうたうアジアアロワナを全国で観察してきたが、ニコン製の光学的計測器により、実測した結果を集計すると、ほとんど全てが68cm止まりである。ショップやマニアの方々には実測65cmクラスをかたくなに70cmオーバーだと信じている方がかなり存在しておられる。当社と共に20年以上業界で活動されてきた「ポンティア」や「アクアルビー」等の伝統あるショップにおいても、この確率は全くあてはまることを確信している。以上述べてきたことが日本における70cmオーバーのアジアアロワナの存在の実態である。ちなみに、関東建鉄本社のショールームに4000×2200×950、30mm厚の水槽があり、ここにキープされているレッドアロワナが私の知る限り日本最大のそれである。体長76cm、体高31cm、体重11.2kg、年齡23才、サイテス上では1992年、6月27日輸入、養魚場はインドネシアビンタンカルバーである。1992年秋に私がポンティアナの坂本氏から購入したものである。これに反論して、さらに大きいレッドアロワナがいるとおっしゃる方がいるなら、大いに歓迎、1人のアロワナマニアとして、見学に是非行きたい。ただし、グリーンや紅尾金龍にはあまり興味がない。「ごめんなさい」
これまで述べてきたそのものが現実である。しかし、それを知らず、楽観的に巨大アロワナを目指しておられるアロワナマニアがかなりいらっしゃる。その目指す夢の実現のために、具体的な方法論を展開したいと思う。
当社の22年以上に及ぶ経験から以下の5つのファクターが70cmオーバーの龍魚を育成するという夢の実現に向けた現実のものである。

①水質の維持のために濾過能力だけに頼ってはいけない。濾過が機能すればするほど、硝化作用が進み、その結果増加する「比較的無害」であるはずの硝酸塩の蓄積が、魚体の生理的な新陳代謝を低下させ、ひいては食欲と運動量を低下させる。よって龍魚の育成には継続的な換水が必要となるのである。かつて1998年~2003年ぐらいの期間に、西日本を中心にレッドアロワナの販売促進のために、次のような飼育方法がはやったことがある。

●なるべく換水をせずにphを極めて低く抑える。(3.8~4.2ぐらい)

●水温を25℃以下に抑える。

こうして盆栽のように食欲と成長を抑え、年齡を偽って「小さくても発色の始まった魚」ということにして、赤の発色を強調してセールスしているのだ。今では廃刊となった数誌のアロワナ雑誌にもさかんに広告されていた。この広告にかなりの数のマニアが乗って、10才を超えてても50cmにもならない細長い体形の成魚が各地に出現したのである。結果的には濾過能力だけに決して頼らず、効率的、安定的換水により、濾過作用の結果、蓄積された硝酸塩を除去することが重要なのである。それにはオーバーフローシステムに新水注入バルブを使った給排水設備を組み込むことが鉄則である。

※1994年に日本で最初にアジアアロワナ(グリーン) の繁殖に成功された志田さんが「夏になるとどんどん換水して、どんどん餌を与えて、ぐんぐん成長させる」と強調されておられたのが印象的に記憶に残っている。

②水槽サイズにおいては横巾よりも、奥行きと水深に配慮すること。横巾は70cmの体長の3倍以上である。210cm以上あれば充分である。ちなみに当社で販売した2200×1500×900(25mm厚)の水槽で74cmにレッドアロワナを成長させたユーザーが千葉県にいらっしゃる。(当社ホームページ参照)これらの当社の長年の経験をわかり易く、例示すると次のようになる。

巨大アロワナ育成に適した水槽サイズ

A.3000×900×750(25mm厚)   ×
B.3000×1300×600(20mm厚)  ×
C.2400×1200×850(20mm厚) △
D.2400×1500×900(25mm厚) ○

まず、Aは奥行きが不足、Bは水深が不足、Cは努力次第で70cmオーバーが可能、Dは必要条件を完全に満たしている。ただし、60cmクラスの成魚の育成を目指すならこのような水槽は全く必要ない。1800×900×600クラスの水槽で充分であり、そのようなキーパーの存在も当社としては大歓迎である。ちなみに、当社ではレッドアロワナ飼育に必要な最小サイズは1500×750×600水槽と認識して、ラインナップを編成している。過背金龍にはさらに小さな1200×600×600でも充分であると考えられている。しかし、70cmオーバーのレッドアロワナ育成を目指すとなると話は全く違ってくる。なぜなら、アジアアロワナは体高が低いまま、体長だけ伸びてひょろ長いうなぎのような体形のままでは巨大化しないからである。体高が充分に出てからその余分のエネルギーで全長が伸びてゆくのである。前述の関西ではやったひねた盆栽アロワナが全て細長い体形になったのに対してこの20年間で当社が目撃してきた巨大魚は全てずんぐりブタ体形であった。ちなみに前述の当社ショールームの76cmの個体は体高がその3分の1以上の31cmもある。さらに横巾が長くても奥行きの無い水槽の大きな欠点は混泳の際にナワバリができやすいということである。そして、そのナワバリが出来てしまうとボスさえ含めた全ての個体の成長が阻害される。ボスは他の個体を追いはらうのにエネルギーを消費し、他の個体は常にびくびくして、食欲が低下してくるからだ。ならば、巨大魚育成を目指すならばいっそうのこと混泳ではなく、単独飼育にすれば良いではないかという意見になるが、そうはいかないところが巨大魚育成の難しいところである。その理由については次章で説明する。

③5~6才ぐらいまではアロワナ同士(5匹以上)、あるいは多数の他種の生体(コイ科の大型魚が最適)と、必ず混泳で飼育すること。なぜなら、アロワナ同士の混泳時だけに起こりうるエサ取りヒステリック狂乱状態こそがアロワナ巨大化への近道である。
アロワナキーパーなら誰でも気がつくことであるが、アジアアロワナは全くの単独飼育では、ナマズ類や、シクリッド科の魚、スズキ科のダトニオやアカメのような腹が極端に膨れる超満腹状態にまでは摂餌をつづけない。そこそこ食べたら、もう食欲が消えてしまう。たぶん、非遊泳型の古代魚の特徴として自分から積極的にエサを探して回遊することは無く、常にエサが来るのを待っている状態から由来するものであろう。生物学的には獲物を遠くまで追い求めることに消費するエネルギーを避けるためであろう。自然環境である、インドネシアの水中では透明度の低い茶色の濁った水中で、じっと水面をにらんで、昆虫やカエル、トカゲ等の小動物が落ちてくるのをずっと気長に待っているらしい。このようなアジアアロワナの生態上の特性から考えると、単独飼育の人口環境下では生存の不安と同種同士のエサの取り競争が無いので基礎代謝の維持に必要な量以上のエサを撮らなくなるだろう。それゆえに混泳により、本来よりはるかに多くのエサをその増大したアロワナの食欲にゆだねることが巨大アロワナ育成の重要なファクターとなる。
誤解の無いように付け加えると、筆者である私は150cmクラスの水槽によるアロワナ単独飼育を否定するものでは全く無い。むしろアロワナマニア拡大のためには、単独飼育大賛成ある。しかし70cmオーバーのアジアアロワナ育成にはそれなりの、飼育方法が必須であると述べているにすぎない。目的のためには必ず有効な手段がある。本稿では具体的にそれについて述べているだけである。ちなみに、当社は各地の水族館に大型アクリル水槽や水産設備を長年にわたり販売している。その縁で、水族館の飼育係に懇意にしてい方が何人もいる。彼ら専門家によると、サメ類の飼育においても、集団によるエサ摂り狂乱状態が顕著であるという。同種同類の摂餌を双方で見ているうちに双方でエキサイトして、狂ったようにエサを奪い合うそうであ。よくTVでの海中シーンで、単独ではゆっくりと泳ぎ、エサには見向きもしないサメが集団となると、ヒステリー状態でエサを強烈に奪い合う光景が記憶に残っている方も多いであろう。また、ディスカス飼育においても、単独飼育は危険で10匹以上の混泳が適していることはマニアの間で広く認識されている。混泳によるエサ喰いヒステリー状態を目撃すると単独飼育では目撃できない。腹部がパンパンに膨張してしまうまで、エサを摂り続ける実態を確認できる。最初の幼魚から8年魚までの期間にこれと続けないと、巨大アロワナには成長できない。特に2才までの幼魚期は最重要である。2才迄、粗悪な環境におかれた個体は、その後回復できない。

④充分なエアレーションを行うことが4つめのファクター。とにかく、大部分の設備において、エアレーションが不足している。必要条件は満たしているが強すぎることによる 過ばっ気を指摘する声もあるが、それは数トンレベルのアロワナ飼育においてはあり得ない。詳しい説明は長くなるので本稿では述べないが、アロワナ飼育にといて溶存酸素が多すぎるということはあり得ない。むしろ、アロワナ飼育においてエアレーションが強すぎることによる弊害は、しいいて言えば水面や水中で水が動きすぎてアロワナの遊泳に支障をきたすということぐらいである。これについてはいくらでも容易な対策がある。よって物理的問題であり、生理学上の溶存酸素のそれではない。よって、龍魚飼育においてエアレーションは強いほど良いのである。充分な量のエアレーションはアロワナの新陳代謝・食欲・遊泳量・すべての増大に寄与する。当社で育成中の40cmクラス・2才魚の飼育施設における充分なるエアレーション状況を御覧ください。

⑤最後に龍魚巨大化飼育法を形成する5つめのファクターは濾過槽にたまったヘドロの除去である。これは定期的、あるいは常時たれ流し換水方式だけでは実現できない。濾過槽の濾材を支えるスノコ板のしたに蓄積してゆくヘドロを定期的に除去しなければならない。すぐれた構造を持つ濾過槽ほど、その底辺にヘドロがたまってゆく。なぜならすぐれた濾過槽は、濾材自体にはゴミ取りの物理的機能を負わせないからである。よって、濾過槽が効率良く運転され、アンモニアを硝酸塩まで変換させるという濾過バクテリア、ニトロバクターが最も効率良く働けば物理的残しであるヘドロがそれだけ濾材の下(スノコの下)に蓄積されてゆくのだ。そして、そのヘドロの蓄積は物理的なものであるが、蓄積が一定以上になると、物理的な問題ではなく、水質悪化の生物・科学的なものに変質してしまうのである。ヘドロの蓄積が一定量を超えると、ヘドロの内部にメタンガスが発生し、ニトロバクターの働きを弱めてしまう。硝化能力が低下して、水質悪化の主要因となる。著明な淡水エイブリーダーの品川氏をはじめ、淡水エイブリーダーは必ずこの法則に従ってヘドロの除去を行っている。具体的にかつ、最も効率良く最も安価でこれを実現する手段は、濾材の下のスノコのさらに下ではる濾過槽の底部にダイレクトにメンテナンスの手が入る構造にすることだ。これしかない。毎月数回、濾材を全て取り出して、スノコをめくり、濾過槽底部を洗うなんてことは、あまりに手間がかかりすぎて現実的ではない。できる訳がないのである。それよりもなによりも、、ひんぱんに濾材を濾過槽の外に出していたら、濾過バクテリア・ニトロバクターがどんどん死滅してしまう。これらの原理にかなり以前から注目していた当社では、全ての濾過槽をスノコ下底部に濾材に全くてを触れず、かつ、濾過槽の水もそのままで、直に人間の手が届くような構造にしている。詳しくは当社ホームページを参照下さい。

渡邊 直樹(関東建鉄株式会社)